「ロボットミューラとマーガレット」
この訳詞を私が作ったのは2005年、今から6年前になる。
自分としてはこの曲はかなり気に入っていて、これまで、訳詞コンサートでも何回か歌っているので、聴き覚えて下さった方もおられるのではと思う。
さて、まずこの訳詞のタイトルについて。
「ロボットに名前があったのか?」ということだが、原詩のどこを探しても何も出ていない。
実は「ミューラ」という名は私が勝手に命名してしまった名前なので。
ロボット考2「パックボット」と「パロ」で記してみたような、この曲の中のロボットへの親和感から敢えて命名したくなったのかもしれないし、自分の中に、そういうアトム誕生の国の根強いDNAがあるためかもしれないとも思う。
訳詞の冒頭は次のようである。
ナノテクロボット 彼の名はミューラ
家事ならお任せ 何でも 何でも パーフェクト
掃除 洗濯 Eメール 美味しい料理を作り
赤ちゃんに子守歌 犬のロックに餌をやる
金属アームを振り上げて花びらを引きちぎったり、赤ちゃんの皮をむいたりする、乾いたハードな西洋的ロボットは、少なくとも私の日本的感覚においては、この童話のような物語にはそぐわない、どうもしっくりこないという気がして、・・・でもそこがフランスのシャンソンなのに、と言われると困るのだけれど、・・・・今回は、毒を抜いてかなり親しみのある可愛らしいイメージに徹してみた。
ロボットにはミューラ、犬にもロックと名付けたら、個性を持った人間的な顔が見えてきた。
それぞれの名前の由来には、個人的なこだわりと愛着が勿論充分にあるのだけれど、これは秘密・・・・。どうしても話したくなるまで、言わないで我慢することとする。
後半、ミューラはマーガレットがなぜ咲いているのか、知りたくなって花びらをそっと一枚だけ飲み込んでみる。・・・そうすると、異変が起こるわけだが。
この部分は、こう訳してみた。 |