両者の比較
先ほどのクラッシック・クロスオーバーの歌手達だが、con te partirò」派と「Time to say goodbye」派に大きく二分されるようだ。
正統派クラッシックの色合いを濃く出すもの程、そのタイトルは「con te partirò」になる確率が大きく、・・・・(コレクションした結果の独断であるが、たぶん?!)・・・、つまり原曲尊重の色合いが濃くなってくるわけで、歌い手が日本人であったとしても、この場合は、ほぼ100パーセントに近く原語のイタリア語で歌われている。 ボッチェリ派である。
邦名で表すなら、さながら「君と旅立とう」とか「旅立ちの時」などとなるのだろう。
一方、「Time to say goodbye」のほうは、サラ派というわけで、この場合のタイトル名は勿論、「Time to say goodbye」である。或いは少し読みやすく「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」と表記されることもある。
こちらは、日本語詞もいくつか作られていて、原語でなく、日本語で歌われることも多い。
私が知る限りの日本語詞の中では、松本隆氏の「タイム・トゥ・セイ・グッバイ〜さよならの時刻(とき)〜」というタイトルの曲がよく知られているのではと思う。
ソロで歌われるのは勿論だが、女声三部合唱にもアレンジされていて、合唱で耳にするのは、まずこの松本氏の歌詞であるようだ。
さよならの時が来たら 私は涙より悲しい笑顔を見せる
というリフレインで締めくくられているのだが、この詩のイメージが強いためか、一部の中高生はこの曲を<卒業、あるいは卒業式の歌>と信じ込んでいる気配がみられる。
「Time to say goodbye」について書いているブログを読んでいて、たまたまみつけたのだが、「何度聴いても泣けてくる感動的な歌です。別れはいつも悲しいけれど、それでもみんなとの美しい思い出を大事にしていきたいです。」などという純真なコメントまで見られ、なんとも興味深かった。
しかし中には、なかなか耳の肥えた鋭い子もいて、「こんなに悲しい別れを歌っているのに曲は力強くて明るく、メロディーがきれい。あまり悲しい気がしてこないのはなぜなんでしょうか?」といみじくも記されてあり、う〜ん、出来る子はやはりいる。
では、そろそろ謎解きを。
そもそもcon te partirò」と「Time to say goodbye」はどこが違うかというと。
・・・・・いつものことですが、長くなりましたので、今日はここまでで。
思わせぶりに終わってしまいますが、次回もまたお読みになってくださいね。 |
|
その二に続く |