魅入られたようにジターヌを吸い続ける貴方は、パッケージの中の青いドレスのジプシー女に心を奪われているかのようだ。
ジターヌをふかすように女性遍歴を重ねる貴方だけど、私には幸せそうには見えない。貴方がどんなでも、私だけは貴方の傍にずっといてあげる, 貴方のタバコの煙をいつまでも見ていてあげる
タバコの煙のように捉えどころがなくて、すっとどこかに消えて行ってしまいそうな「貴方」の心を、あるがままに受け入れる「私」の言葉に、母性のようなものを感じる。切ない恋の歌だと思えてくる。
神様から一番遠く 君を守るよ
僕は神様から一番遠くにいるけれど、でも「君を守るよ」
これも僕の精一杯の愛の言葉。
軽口を並べたジョークで本心を見せない恋愛ゲームのような歌でありながら、孤独と、渇望と、情愛が垣間見える気がして、一筋縄ではいかないゲンズブールならではの、ひねりの効いたラブソングであると感じた。
いつか誰かとデュエットしながら歌ってみたいと思っている。
Fin
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